ギグワーカーの労働環境

ギグワーカーの労働環境

ギグワーカーとはどんな人たちのこと?

ギグワーカーとは、インターネット上のシステムを通して単発の仕事を受ける人のことを指します。
といっても、どこからの企業の社員となるわけではなく、個人事業主としての立場で仕事を請け負います。
ギグワークとほぼ同じ考え方の業務形態はクラウドソーシングとも呼ばれています。
ただ、ギグワークの場合はUber EatsやAmazonなど特定の会社の下で集中的に働く傾向が強く、クラウドソーシングのように様々な企業から異なる案件をいつも受けているのとは異なります。

ギグワーカーは雇われて仕事をしているわけではありませんので、完全に自分の責任で仕事を選び完遂することになります。
利用しているサービスによって異なりますが、自分のしやすい依頼だけを選んで働くこともでき自由な働き方ができるのが魅力です。
また会社員のように固定給ではありませんので、効率よく働く方法を自分なりに見つけ出したり、よりたくさんの時間働いたりすることで高収入を得られる可能性も出てきます。
自分の頑張りがそのまま収入額に反映されますので頑張りがいがあるワークスタイルでもあると言えるでしょう。

Uber Eatsとギグワーカーについて

ギグワーカーという言葉が世界中に広まる火付け役となったのが、Uberによるシステム提供です。
Uber Eatsにおいては、ギグワーカーとなる配達員の貢献があって初めてそのサービスが提供できることになり、飲食店と配達員、そしてUberによるプラットフォームという3つの軸がバランスよく組み合わさっています。

配達員はUber Eatsに登録することで、すぐにギグワーカーとして報酬を得られます。
専用アプリから依頼が入ると受託して指定されたレストランに行き、料理やドリンクを受け取ります。
そして、お客様のところに届けて1件の依頼が完了します。

その依頼内容やお届け先のナビなどをUber Eatsアプリが教えてくれることになります。
お客様はUber Eatsに料金を支払い、そのうちの配達料金についてはUber Eatsからギグワーカーに報酬として支払われることになります。
こうした仕組みを作り上げたのがUber Eatsであり、他の様々な似たギグワークの基礎となったわけです。

ギグワーカーの課題とは?

自由なスタイルで働ける一方で、それに伴う課題も見えてきています。
たとえば、配達員が事故を起こしたり自損で怪我をしたりした場合、誰が補償をするのかという点です。
個人事業主ですから本来はすべてギグワーカーが自己責任で行うのですが、やはり契約主であるUber Eats側の責任も一定程度あると考えられるようになり、今では配達員用の傷害保険を提供しています。
他にも、依頼の割り振りや報酬制度などについて運営側の力が強すぎるのではないかという課題も挙げられています。